業務改善・効率化

積み付けアルゴリズムを開発し、物流業務の効率化に貢献

業種
化粧品業
企業形態
法人
相談部署
デジタル戦略部門
従業員数
7,000~9,000人
実施期間
2021年1月~2021年4月
予算
200~250万円/月(ラボ契約)
積み付けアルゴリズムを開発し、物流業務の効率化に貢献
相談背景
  • 物流業務へのパレタイザー(積み付けロボット)導入に必要な「少量多品種の積み付けに対応できるアルゴリズム」が構築できていない
  • アルゴリズム開発や性能検証に必要な人手やノウハウが不足している
  • 自社で取り組んだ独自開発アルゴリズムの性能分析も実施したが、異なる視点からの分析・評価が欲しい
お客様の要望
  • お客様が実施した社内分析への第三者評価
  • 少量多品種の商品に対応した積み付けアルゴリズムの構築
  • プログラム本体(アルゴリズムの実装)の提供
  • 「積み付け後の安定性」の評価指標の設計
結果
  • 少量多品種の積み付け作業に対応可能な新規アルゴリズムを提供
  • 積み付けの安定性評価指標を提案し、既存業務や新規手法の性能比較が可能に
  • 物流業務自動化推進へ貢献し、人件費削減などの波及効果も期待される

相談背景 現場に適した積み付けアルゴリズムがなく、パレタイザー導入が難航

お客様は物流現場へのパレタイザー(積み付けロボット)導入を検討していましたが、取り扱う商品が少量多品種で、箱の形状・サイズ・重量が多岐にわたるため、既存の積み付けアルゴリズムでは対応が難しいという課題を抱えていました。また、独自のアルゴリズム開発を行ったものの、新規アルゴリズム開発のためのノウハウや人手の不足などにより、期待されたレベルの性能は実現できていない状況でした。

このような背景から、お客様に以下のような要望をいただきました。

  • お客様社内で実施された分析への第三者評価
  • 少量多品種の商品に対応した積み付けアルゴリズムの構築
  • プログラム本体(アルゴリズムの実装)の提供
  • 「積み付け後の安定性」の評価指標の設計

実施内容 論文調査から実用的なAIアルゴリズムの開発まで支援

上記要望を受け、以下の3つのステップを経てアルゴリズム由来の課題解決に取り組みました。

ステップ1:テーマに関する論文調査とアプローチ検討

最初のステップとして、国内外の関連論文やオープンソースソフトウェアなどから情報を収集。収集した情報をお客様の現場条件にあわせる形で組み合わせ、独自のアルゴリズム開発に向けた具体的なアプローチを検討しました。

ステップ2:積み付けモデルの開発と仮想環境での検証

検討したアルゴリズムに基づき、積み付けモデルを開発。開発したモデルについて、物理シミュレーターを使用し、仮想空間内で実際の積み付けを想定した動作テストを繰り返しました。テストを通じてモデルの最適化を進め、仮想空間においては事前に検討した要件を満たしていることを確認しました。

ステップ3:既存モデルとの比較と実用化支援

開発した積み付けモデルについては、お客様が既存モデルや他社モデルとの性能比較・評価を行い、有効性が非常に高いと判断されました。

成果物については、積み付けアルゴリズムを実装したプログラムに加え、同プログラムの利用ガイド、物理シミュレーターを含む仮想評価環境も提供。積み付け後の安定性を評価する専用シミュレーターの現場導入支援も行いました。

結果 AIアルゴリズム構築と評価環境の提供。物流業務の自動化推進に貢献

現場に適した新規積み付けアルゴリズムと安定性評価指標を構築したことで、パレタイザー導入に向けた環境整備が進み、物流業務のさらなる自動化・高度化に向けた基盤づくりに貢献できました。

  • 少量多品種の積み付け作業に対応可能な新規アルゴリズムを提供
  • 積み付けの安定性評価指標を提案し、既存業務や新規手法の性能比較が可能に
  • 物流業務自動化推進へ貢献し、人件費削減などの波及効果も期待される

このプロジェクトを担当したメンバー

金城 智弘

データ事業開拓部 部長 / 博士(工学)

金城 智弘

株式会社リネア入社後、非金融業界を中心にデータドリブンなアプローチによる分析業務を担当し、営業からデータ分析まで幅広く携わっている。ラボ契約など多様な契約形態の経験を通じて業務理解とドメイン知識を深めながら、課題解決に向けた提案を行っている。業務理解を起点に、構造的なデータ設計・分析を得意とする。

瀧本 真裕

データ事業開拓部 副部長 / 博士(理学)

瀧本 真裕

東京大学大学院理学系研究科物理学専攻にて博士号を取得後、国内外の研究機関にて素粒子論的宇宙論の研究に従事。株式会社リネアに入社後は、非金融業界を中心にデータ分析業務に携わる。データ分析からAIモデル開発までを一貫して行える技術力を強みとしている。

林 憲作

アプリケーション開発部 システムエンジニア / 博士(コンピュータ理工学) 

林 憲作

会津大学大学院コンピュータ理工学研究科 コンピュータ・情報システム学専攻にて博士号を取得後、株式会社リネアに入社。高い技術力を活かし、アプリケーション開発を中心に、データ分析やAI開発まで幅広く担当。プロジェクトマネジメントにも携わり、技術領域だけでなくお客様とのコミュニケーションや折衝にも強みを持っている。

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